肥満の猫のためのキャットフード

愛猫の食欲が旺盛だからといって大量のご飯をあげたりしていないでしょうか?食べ過ぎは猫にとっても肥満の元です。本記事では、肥満の猫のダイエットに適したキャットフードとその与え方を詳しく解説いたします。

猫の適正体重とは

猫の適正体重は以下の数値を参考にしてください。

  • 生後一ヶ月:約400〜500g
  • 生後三ヶ月:約1.0〜1.5kg
  • 生後六ヶ月:約2.5〜3.0kg
  • 生後九ヶ月:約3.0〜3.5kg
  • 生後一年:約3.0〜5.0kg

上記の数値は猫の成長過程での平均体重で、ある程度多い分には問題ありません。特に生後一年未満の猫は人間でいう成長期なので、少し体重が重いからといってダイエットをさせては、栄養失調になる恐れがあります。

愛猫が肥満であるかは、生後一年を経過してから判断するようにしましょう。もしも、猫が1歳になった時の体重が6.5kg以上であるなら肥満気味なので対処が必要です。

グレインフリーキャットフード

ここからは、肥満猫のためのキャットフードをご紹介します。まずはグレインフリーキャットフードについてです。
グレインフリーとは穀類不使用という意味で、つまりは「低炭水化物高たんぱく質」なキャットフードということです。
人間と同じように猫にとっても炭水化物の摂りすぎは肥満の原因となるので、グレインフリーのキャットフードは非常に効果的と言えます。さらに、グレインフリーキャットフードは以下のようなメリットもあります。

消化が良い

猫は本来は肉食動物なので、猫の消化器官は穀類の処理を苦手とします。そのため、グレインフリーのキャットフードは消化器官の負担を軽減させる効果が期待できます。

低アレルギー

グレインフリーはアレルギー対策としても効果的です。なぜなら穀類は、猫の食生活には本来含まれないため、体が受けつけずに肌の炎症や嘔吐などのアレルギーを起こしてしまう可能性があるからです。

プレミアムキャットフード

プレミアムキャットフードとは、良質な素材を用いたキャットフードのことです。何をもって良質とするかは以下の要点を満たしているかが重要です。

  • 高品質な肉・魚をメインに使っている
  • 添加物不使用

安価なキャットフードの中には、病気で死んだ動物の肉を使用したものや、品質の悪さをごまかすために添加物を大量に使用したものもあります。猫の健康を第一に考えるならプレミアムキャットフードを与えるべきでしょう。
さらにダイエットに適した「低カロリー・高タンパク質」のプレミアムキャットフードもありますので、健康を維持したまま体重を減らすのにも適しています。

ウェットキャットフード

ウェットキャットフードは、肉や魚の食感や形状を維持していて水分量が多いキャットフードです。グレインフリーやプレミアムキャットフードと違って、コンビニや小さなスーパーでも売っています。
ウェットキャットフードには低カロリーのものが多いためダイエットに適していて、嗜好性が高いので猫の食いつきも良いでしょう。ウェットキャットフードをダイエットに活用するなら、以下のような方法が効果的です。

総合栄養食のウェットキャットフードを与える

最もシンプルなダイエット方法が、ウェットキャットフードを猫の主食として与えることです。カロリーがなるべく低いものを選んであげれば効果的で、嗜好性が高いため猫のストレスも少ないでしょう。
主食として与える場合はウェットキャットフードのラベルに「総合栄養食」と記載されているものを選ぶことが大事です。「一般食」や「副食」と記載されているものは、栄養価が低いので主食には適していません。

ウェットキャットフードを補助的に与える

主食をドライキャットフードで、補助的にウェットキャットフードを与えるというのも効果的で、コストも低めに抑えられます。
補助的というのは、例えば主食のドライキャットフードの量を減らして間食でウェットキャットフードを与えるか、量を減らしてドライキャットフードの上にウェットキャットフードをトッピングして与えるようにするということです。
ウェットキャットフードを補助的に与える場合は、「一般食」や「副食」とラベルに記載されているものが向いています。

猫の適正摂取カロリー

猫の1日あたりの適正摂取カロリーの求め方は以下のものです。

  • 猫の体重×80=一日に必要なカロリー

体重5kgの猫の場合は以下のようになります。

  • 5kg×80=400キロカロリー

400キロカロリーはキャットフードの量に換算すると約100g前後です。ただし、同じ量でもキャットフードによってカロリーは異なりますので、ラベルの記載をよく読んで与える前に正確に計算するべきでしょう。
これまでご紹介したキャットフードなら、いくら猫に与えてもダイエットになるのかというとそうではありません。あくまでも、効率的かつ健康的なダイエットに適したキャットフードがグレインフリーやプレミアムキャットフード、ウェットキャットフードであるというだけです。
基本的に猫の肥満の原因は、人間と同じように「食べ過ぎ」によるものです。そのため、ダイエットには適切な摂取カロリーを把握して、それに見合う量のキャットフードを与えることが必要になります。

まとめ

コロコロと太った猫はそれはそれで愛嬌があるかもしれませんが、それでも肥満は放置しておくべきではありません。
猫の肥満は血圧の上昇による健康被害で寿命が縮んでしまったり、体重の増加によって骨折などの怪我に繋がりやすくなってしまいます。愛猫が肥満になってしまった場合は、すぐにキャットフードを見直して、カロリー計算を行い食生活を改善するように心がけましょう。