キャットフードの添加物(合成着色料)

合成着色料とはキャットフードの色味を整えるために使用される添加物です。どうして使用されるのか?どんな危険性があるのか?といった点を本記事で詳しく解説していきます。

合成着色料は何のために使用される?

キャットフードが合成着色料に使用されている理由は、「飼い主へのアピール」のためといえます。猫は自分が食べるものの匂いや味を気にすることはあっても、見た目を気にすることはありません。
したがって、わざわざ添加物を使用してキャットフードの色味を整えるのは、人間である飼い主に「美味しそうに」あるいは「高級そうに」見えるという利点しかありません。
そして、合成着色料の中には健康を害する可能性があるものも存在しますので、以降で詳しく解説していきます。

合成着色料の種類

合成着色料は主に「赤系、黄色系、青系、緑系」の4種類が使われていて、例えば赤色2号、3号といったように番号で種類がそれぞれ識別されています。
以降では、合成着色料の中でも危険性があるとされているものをご紹介します。

赤色102号

赤色102号は、赤血球の減少などの血液系の異常と甲状腺機能の低下を引きおこすとされています。されに、「発ガン性」もあるという報告もあり、アメリカやヨーロッパの一部では使用が禁止されています。

黄色5号

黄色5号は、喘息などの呼吸器関係の病気や蕁麻疹、鼻づまりなどのアレルギー症状を引き起こすとされ、こちらも欧米諸国の一部で使用が禁止されている合成着色料です。

天然着色料でも安心できない理由

合成着色料の中には発ガン性やアレルギーをひきおこす危険があると述べましたが、それなら「天然着色料」なら大丈夫なのかというとそうではありません。
確かに化学的に生成した合成着色料よりは、天然素材に由来した着色料の方が成分そのものの安全度は高いかもしれません。しかし、注目すべきなのは「なぜ着色料を使用しているのか?」という点です。

前述したように着色料は飼い主へのアピールのためのものです。つまりは「原材料の質の悪さ」を隠すために、着色料を使用している可能性があるということです。
仮に天然着色料が安全であったとしても、質の悪い食材を猫に口にさせてしまえば、健康面に何の問題も無いとはいえないでしょう。

合成着色料を使用していないキャットフードとは?

合成着色料を使用していないキャットフードの選び方は、ラベル表記に「無添加」と記されているものなら安心なように思えますが、それだけでは不十分です。
例えば、製造段階で無添加であったとしても、仕入れた食材そのものに添加物が使用されている可能性があるからです。残念ながら、そのような場合でもラベルには「無添加」と表記できるのが日本のキャットフード事情です。
また、日本のペットフード関連の基準を定める「ペットフード安全法」は、違反をしても罰則がありません。そのため、ラベルに嘘の表記が書かれている可能性が無くもありません。
以降で、合成着色料を使用していない安全なキャットフードについて解説していきます。

製造元で一括管理のキャットフード

キャットフードの製造だけでなく、原材料の調達から一括で自社管理しているキャットフードは信頼度が高いでしょう。
そういったキャットフードを提供している企業は、HPを見れば原材料の仕入れに関する情報を掲載していることが多いので、購入前にHPをチェックしておくと良いです。

キャットフードの色味

鮮やかな赤茶色のドライキャットフードや、艶のある美味しそうな色をしたウェットキャットフードなどは着色料を使用しているからこその色味である可能性が高いです。
着色料を使用していないキャットフードは、茶味の強い地味な色をしていたり、人間目線ではそれほど美味しそうに見えないものです。

ヨーロッパ産プレミアムキャットフード

一部の着色料の使用を禁止するなど、ヨーロッパはキャットフードに関する規定が日本よりも厳しいです。そのため、ヨーロッパ産のキャットフードは信頼度が高いと言えます。
中でも、「プレミアムキャットフード」と謳っているヨーロッパ産キャットフードはヒューマンクオリティーとされ、「人間が口にしても問題ない」ほど高品質なものが多いです。
つまりプレミアムキャットフードは、無添加なのは当たり前で使われている原材料も高品質なキャットフードといえます。

まとめ

合成着色料は猫の健康にとって何も良い影響が無いと言ってもよいでしょう。そして、はっきりと危険であると証明されているわけではありませんが、逆に安全という保証があるものでもありません。
猫の健康を第一に考えるなら、基本的には合成着色料の使用されていないキャットフードを選ぶのが最適といえます。