ヨーロッパ産キャットフード

キャットフードはどこの原産国を選べばいいのでしょうか?安全・安心を求めるならヨーロッパ産のキャットフードがお勧めです。その理由と各国のキャットフードの特徴をご紹介します。

ヨーロッパはペット先進国

食材に関しては、国産のものが安心できるというイメージがあるかもしれませんが、実はキャットフードにおいては、むしろヨーロッパ産のものが信頼できます。
日本はキャットフードにおいては先進国とは呼べません。なぜなら、2009年に制定されたペットフード安全法という法律には問題点があるからです。

ペットフード安全法の問題

特に「原産国」の表記によるルールが問題視されていて、「最終加工をおこなった国の表記で構わない」という点に法律の穴があるとされています。
日本のペットフード安全法では食材を全て外国で揃えても、最終的に缶や袋に詰めたのが日本なら「国産」表記が許されるということです。つまりは国産という表記があっても食材の信頼性を測る基準にならないと言えます。

ヨーロッパの法律

ヨーロッパ諸国でも、キャットフードの原材料の安全基準を設けているのは日本と同じです。しかし、その製造過程や栄養面での管理などに人間の食べる食材と同じくらいの厳しい基準があります。
そもそも「動物保護法」という法律が制定されたのが、日本では1973年、ドイツで1933年、イギリスでは1876年です。ヨーロッパ諸国では、日本よりも1世紀ほど前からペットに対する意識が高まっているのです。
そんな背景もあってか、ヨーロッパはキャットフード関連の法律の厳しさはもとより、ペットを大切に扱うという文化に、日本よりも一日の長があります。

各国のキャットフードの特徴

ヨーロッパといっても様々な国がありますが、その中でもとりわけ良質なキャットフードを製造して、日本でも人気の高いドイツ・フランス・イギリス・スウェーデンの4国のキャットフードの特徴を解説いたします。

ドイツのキャットフード

食事だけでなく、ペットの住居にも細かな法律が設けられている「世界有数のペット先進国」とも言える国がドイツです。
ドイツがキャットフードに求めるのは「ヒューマングレード」です。つまりは人間が口にしても問題ない食材を使用することを、法律で定めています。穀類ではなく肉をメインに製造するのは当たり前で、肉の部位ごとに使用する部分が決められているほど徹底しています。

フランスのキャットフード

ヨーロッパ全土でも1、2を争うほど、猫の飼育率が高い国がフランスです。国民性がそもそも「食」に対して意識が高いので、キャットフードの品質も無農薬・無添加の自然農法が重視されていて良質です。
特に近年では有機物を使用した「ビオフード」と呼ばれる、ペットの健康を第一に考えて製造されたキャットフードが人気を博しています。

イギリスのキャットフード

実は世界で初めて「動物を保護する法律」を制定したのがイギリスです。そのため、法律の厳しさはもちろんですが、ペットに対する国民一人一人の意識が高いです。
粗悪なキャットフードは例え安価でも売れないため、必然的に無添加・無農薬のものが主流となっています。その中でも、グレインフリー(穀物不使用)を頂点としたグレード分けがなされています。

スウェーデン

ペットに関する法律が世界で最も厳しいとされているのがスウェーデンです。ペットショップによる動物の販売を禁止しており、専門のブリーダーから購入する場合でも住宅の購入に匹敵するほどの厳しい審査があります。
さらに世界初の「動物福祉庁」という国営期間を設立しており、国全体でペットの権利を守っているので、製造するキャットフードの信頼性も高いです。

FEDIAFについて

FEDIAF(ヨーロッパペットフード産業同盟)はヨーロッパ全体のペットフードを取り扱う団体です。具体的な活動としては、ペットフードの栄養や添加物の割合や安全基準に関するガイドラインを制定し、その基準をクリアしたペットフードには認定を与えています。
FEDIAFが推奨するのは先ほどドイツの章でご紹介した「ヒューマングレード」のペットフードです。そのため、ドイツだけでなくヨーロッパ全体でヒューマングレードの意識は広まっています。
このFEDIAFの認定は世界的にも信頼されていて、安全なペットフードに関する一つの基準と呼べるものになっています。キャットフードでも「FEDIAF認定」という表記があれば、信頼できるものと言えるでしょう。

まとめ

ヨーロッパではペットに関する法律を、各国微妙な違いはあれど厳しく設けられています。それは、動物保護の歴史が長いという理由もありますが、やはり「文化」によるものでしょう。
家族であるペットに粗悪なものを口にさせるわけにはいかない、作るわけにもいかない、そのような文化こそが厳しい法律の制定を成したと言えます。
輸入物で少々割高ではありますが、愛猫の健康を第一に考えるならヨーロッパ産のキャットフードはとてもお勧めです。