キャットフードは高価なものの方が安心か?

「高価なキャットフードなら安全そう」そう思われるのも無理ないでしょうが、実際にはどうなのか?本記事では価格と安全性について徹底的に解説し、「安全なキャットフードの選び方」をご紹介します。

高価なキャットフード=安全?

高価なキャットフードなら間違いなく安全かというと、そうとは限りません。しかし、価格はキャットフードの安全性を測る上での一つの指標ではあります。
「高価なら安心」というものでもありませんが、衛生面や食材の品質にこだわったキャットフードは製造コストが高くなりやすいのも事実です。
つまりは、「高価なキャットフード=信頼度が高い」とはいえるのです。しかし、それでもキャットフード選びにおいて値段だけを考慮するのは良くありません。

安全なキャットフードの選び方

安全なキャットフードを選びは、価格を見るだけでは不十分です。愛猫の健康を第一に考えるなら、価格の前に以下のような点を考慮しましょう。

添加物の有無

まずはキャットフードの表記ラベルに注目して「添加物」の有無を確認しましょう。添加物とは合成調味料・保存料・着色料などです。

「保存料」と「着色料」については、なおさら注意が必要です。まず保存料はキャットフードの鮮度を長くするために使われるのですが、病気を招く危険性があるものも多いです。
特にBHAやBHTという保存料は、かつて人間の食べ物にも使用されていましたが、「発がん性」があるとされ使用されなくなりました。しかし、キャットフードには未だに使用されているものもあります。

そして着色料に関しては、着色料そのものの危険性はもとより、「着色料を使用する理由」の方も懸念すべきです。なぜなら、質の悪い食材を着色料でごまかしている恐れがあるからです。
そもそも猫は食べ物の見た目を気にする動物ではないので、着色料の使用は「飼い主へのアピール」であり、猫にとっては何のメリットも無いものです。

穀類の量

同じく表記ラベルでチェックするべき項目は「穀類」の量です。本来肉食動物である猫は、穀類の消化を苦手としますので、穀類が大量に使用されているキャットフードは避けるべきでしょう。
キャットフードの表記ラベルは「含有量の多い原材料の順に左上から記載する」というルールがあります。そのため、穀類が他の食材より左上に近い位置にあるものは選ばないほうが良いです。
やや高額になりますが、穀類を一切使用していない「グレインフリー」であればなお良いです。

製造・販売元の信頼性

キャットフードの製造元がどのような企業なのか?という点も調べておく方が良いでしょう。キャットフードの製造・販売会社の中には、原材料表記を偽装したり質の悪い食材を使用したりする悪徳な企業もあります。
どのように見極めるかというと、まずは企業の公式HPをチェックしてみましょう。本当に安全安心なキャットフードを提供している企業のHPの内容は、原材料のこだわりや添加物の有無などをわかりやすく説明しています。
口コミサイトやSNSなどで評判を調べてみるのも効果的です。その際は、企業のHPや公式ブログではなく、一般人が自由に投稿している口コミサイトやSNSの投稿が良いでしょう。

安価なキャットフードの危険性

上記の全てを満たしていれば安価なキャットフードでも問題ないのか?というとそうではありません。ここで「価格」という指標が重要になるのです。
なぜなら、安価なキャットフードには以下のようなリスクがあるからです。

表記の信憑性

例えば、無添加でグレインフリーのキャットフードなのに価格が平均以下といったようなキャットフードがあれば「原材料表記」を偽装している可能性があります。
残念ながら日本の法律では、「キャットフードの原材料を偽装してはいけない」というルールは制定されています。しかし、そのルールを破った場合における刑罰が無く、原材料偽装のハードルが低いのです。
そのため日本のキャットフードは、人間の食べ物や欧米諸国のキャットフードと比べて表記ラベルの偽装が多い傾向にあります。
無添加やグレインフリーのキャットフードを選ぶなら、あまり安すぎるのは避けた方が良いでしょう。

使用している肉類の品質

安価なキャットフードは使用されている肉類の品質が悪い可能性もあります。先ほども述べましたが猫は肉食動物で、キャットフードは「肉類」が最も重要な原材料です。
キャットフード選びにおいて、原材料の中で肉類が最も含有量が多いというのは「最低条件」といえるでしょう。
しかし、仮に肉類の含有量が多いキャットフードであっても安全とは言い切れません。なぜなら、4Dミートと呼ばれる事故や病気、薬物投与で死んだ動物の肉を使用している可能性があるからです。

まとめ

キャットフードは高価だから安全というわけではありません。値段の前に添加物や穀類、製造・販売会社の信頼性などをチェックするべきでしょう。
それらの条件を満たした上で「適正な価格であるか?」という点を考慮しましょう。無添加、グレインフリーで製造・販売会社の評判も上々なキャットフードであれば、それなりに高価格であるのが自然です。