「愛猫の毛並みを美しく保ちたい」「最近、愛猫の毛並みが悪くなったから改善したい」といったようなお悩みには、猫の「食事」を改善することを推奨します。本記事では猫の毛並みにとって適切なキャットフードの選び方を解説いたします。
猫の毛並みの美しさには食事が重要
猫のフワフワとした美しい毛並みを保つ、あるいは取り戻すのに重要なのは「食事」です。もちろん日々のブラッシングも重要ですが、それは表面的な改善にしかなりません。
猫の被毛は人間の髪の毛と同じで、体内で作られて体表に伸びてくるものです。つまりは食事から摂取される栄養素の質により、被毛は体内で生成される段階で良くも悪くもなるということです。
猫の毛並みにとってどのような栄養素が必要で、どういうキャットフードを与えれば良いのかを以降で解説いたします。
毛並みを良くする高タンパクキャットフード
猫の被毛にとって最も重要な栄養素は「タンパク質」です。人にしても猫にしても「毛」という組織はタンパク質によって生成されるため、高タンパクな食事は美しい毛並みには必須です。
特に元来肉食動物である猫にとっては、肉類に多く含まれるタンパク質は体の健康全般に重要なものです。それでは、どのようなキャットフードが高タンパクなのかを以降で一つ一つ解説いたします。
グレインフリーキャットフード
グレインというのは穀類のことです。そして、グレインフリーとは穀類不使用であるという意味で、穀類を使っていない肉や魚をメインとしたキャットフードがグレインキャットフードです。
穀類は小麦粉や米などの「炭水化物」に分類される食材なので、必然的に穀類を使用していないグレインキャットフードは高タンパクと言えます。
プレミアムキャットフード
プレミアムキャットフードはその名称の定義は明確にされていませんが、一般的には「質の良い肉・魚をメインとしたキャットフード」がプレミアムキャットフードとされています。
当然ながら穀類は少ないあるいは不使用であり、「高タンパク質」がプレミアムキャットフードの基本です。さらにその食材は、人間が口にしても問題ないヒューマンクオリティであるものが多いので、猫の健康面にも効果的でしょう。
ウェットキャットフード
ウェットキャットフードも「高タンパク質」です。上記の二つと違い、コンビニやスーパーでも売られているので手に入りやすく、価格がリーズナブルなものもあります。
ウェットキャットフードは水分量が多いため水分補助にも役立ち、食材の食感を残しているので嗜好性も良いです。ただし栄養価はあまり高くないので、間食や主食のトッピングとして与えることを推奨します。
毛並みに良いその他の栄養素
猫の毛並みにとって大事な栄養素は「タンパク質」だけではありません。猫の毛並みに良いその他の栄養素を解説いたします。
アミノ酸
アミノ酸はタンパク質と同じく肉・魚類に多く含まれる成分です。アミノ酸の種類は様々ですが、それらの主な役割は「主要な栄養素の働きを助ける」ことです。
主要な栄養素の中にはタンパク質が含まれ、タンパク質が被毛を含む体の組織を生成するにはアミノ酸の働きが必要不可欠です。
ビタミン
ビタミン類も猫の被毛にとっては大事です。肉・魚に含まれていないビタミンもあるので、野菜や果物を使用したキャットフードならビタミンを効率よく摂取できるでしょう。特に被毛や皮膚に作用するのはビタミンA、ビタミンE、ビタミンCの3種類です。
EPA、DHA
EPA、DHAは不飽和脂肪酸と呼ばれ、血液の流れをサラサラにする効果があります。血液本来の役割は体中の組織に栄養を届けることなので、流れがスムーズな方が被毛に栄養が行き渡りやすいです。
さらにEPA、DHAには抗炎症作用があり、関節の負担や疲労や血行不良などを抑えてくれる働きがあるため、美しい毛並みだけでなく健康を保つためにも大事な栄養素です。
毛並みを良くするサプリメント
実は猫にも栄養補助を目的としたサプリメントが存在します。免疫強化や歯の健康維持など用途は様々で、「被毛のケア用」のサプリメントも存在します。
被毛ケア用のサプリメントには、タンパク質やアミノ酸などこれまでご紹介した被毛に良い栄養素が配合されています。特にEPA、DHAは普段の食事からは摂取しにくい栄養素なので、サプリメントで補うのが効果的です。
ただし、サプリメントはあくまでも「補助」です。サプリメント与えているからといって、普段の食事をおろそかにしまっては効果は期待できないでしょう。
まとめ
猫の毛並みは、猫の外見的な美しさに大きく影響しています。それだけでなく、被毛が劣化するということは栄養が不足している可能性が高いので、猫の毛並みは猫の健康そのものにも関わると言えます。
猫の美しい被毛には、適切な栄養を普段の食事から摂取することが最も重要です。キャットフード選びには、タンパク質やビタミン、アミノ酸などの栄養素に重点を置き、サプリメントによる補助も考慮するべきでしょう。