猫の病気とキャットフードの関係

キャットフードによって猫が病気になってしまう可能性はあります。なぜキャットフードで病気になるのか?どんな要因で病気となってしまうのか?といったような疑問にお答えするとともに、対策方法もご紹介します。

キャットフードアレルギー

普段与えているキャットフードにアレルギーを起こす猫もいます。アレルギーは先天的に持っている場合もあれば、後から発症することもあります。
その症状は以下のようなものです。

  • 皮膚炎
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 喘息

上記の通り多様な症状が現れるので、素人では判断が難しいです。そのため、まずは専門医に相談しましょう。

アレルギー源となり得るもの

  • タンパク質(肉・魚など)
  • 穀類(小麦・米など)
  • 添加物

上記3つがキャットフードに含まれている原材料のなかで、アレルギー源となりやすいものです。添加物に関しては、アレルギー源であってもなくても無添加のものを与えることをお勧めします。

対策1タンパク質の種類を変える

猫が最も大量に摂取するのはタンパク質です。まずは、普段口にしているタンパク質の種類を変えてみることから試してくだい。普段愛猫が口にしているのが肉なら魚に、魚なら肉に変更して様子を見ましょう。
その他にも、ラム肉や馬肉など一般的にはあまり使われていない肉を使用したキャットフードもあるので、そちらもお勧めです。

対策2タンパク質分解のキャットフードを試す

タンパク質がアレルギー源であるなら、肉の種類を変える他にも、タンパク質分解のキャットフードを与えるという手もあります。
タンパク質を最小まで分解したキャットフードは、アレルギー症状を起こしにくくします。アレルギー源の特定に難航している場合でも、包括的にカバーできるのでお勧めです。

対策3グレインフリーのキャットフードにする

タンパク質がアレルギー源でないのなら、問題は穀類かもしれません。穀類は肉食動物である猫が本来口にしないものなので、穀類の消化を苦手とする猫も多いです。
そのため、グレインフリー、つまり穀類不使用のキャットフードがアレルギー対策に有効な可能性もあります。

粗悪な食材による健康被害

キャットフードの原材料が粗悪なものである場合も、当然ですが病気にかかる可能性があります。その悪影響は、目ヤニや下痢などの軽微な症状で済む場合もあれば、消化器官の疾患やガンのような重篤な病気を招くこともあり、計り知れないものです。
感覚的に「国内産」のものであれば安心なように思えるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。なぜなら、キャットフードに関して日本は決して他国と比べて進んでいるわけではないからです。
日本のペットフード安全法では、原産国として「最終加工を行った国」のみを記載すればよいとしています。つまりは材料を全て他国で揃えても、缶や袋に詰めたのが日本なら国内産と記載できるということです。
それでは、粗悪なキャットフードとはどのようなものかについての解説と、その対応策をご紹介します。

添加物が多い

BHA、BHTなど防腐剤や着色料、甘味料など添加物が多いキャットフードは避けるべきでしょう。そのようなキャットフードは、添加物そのものによる悪影響もさることながら、原材料の品質も疑わしいものです。

4Dミートの使用

4Dとは以下の4つの単語の頭文字をとったものです。

  • DEAD(死)
  • DISEASED(病気)
  • DYING(死にかけ)
  • DISABLED(障害)

つまり4Dミートとは、病気で死んだ動物や薬物で安楽死させた動物、病気や障害で死にかけていた動物の肉のことを指します。
人間が食べるものに使えるわけはありませんが、残念ながら安価なキャットフードには4Dミートが使われることもあります。

対策1会社のHPをチェックする

キャットフードの原材料や原産国の記載は、現状においては100%信用できるものではありません。そのため、飼い主が自分で調査するべきでしょう。
キャットフードを売っている会社のHPをチェックしてみてください。本当に良質なキャットフードを売っている会社なら、原材料のこだわりや食材の生産地、添加物の有無などを詳細かつ目立つように記載しています。

対策2ヨーロッパ産キャットフードを購入する

ヨーロッパの特にドイツ・フランス・イギリスは世界有数のペット先進国です。これらの国々ではキャットフードに関しても厳しい法規制がしかれているため、人間が口にしても問題ない「ヒューマンクオリティ」を基準に生産されているキャットフードが多いです。

水分不足による腎臓系疾患

猫の主食としてドライキャットフード を与えている場合は、キャットフードそのものに問題がなくても病気を招くリスクがあります。なぜなら、猫は本来水分摂取を苦手としますので、水分不足による腎臓疾患にかかりやすいからです。
ドライキャットフードは水分量が少ないため、水を飲まない猫の水分不足に繋がりやすいキャットフードです。
対策としては、ウェットキャットフードを与えるようにしましょう。キャットフードそのものの水分量が多いウェットキャットフードなら、猫の水分補給を助けてくれます。
ただし、ウェットキャットフードは栄養価が低いものが多いので、間食やトッピングとして使うか、ラベルに「総合栄養食」と記載されたものを選びましょう。

まとめ

飼い猫は自分で食べ物を選ぶことはできず、飼い主から与えられたものを食べるしかありません。そのため、飼い主は猫の健康をしっかりと考慮する責任があります。
キャットフードは人間の食事のように、きちんと法で規制されて管理されているものではないので、中には猫の健康を害する危険なキャットフードもあります。
キャットフードは飼い主自身がしっかりと調べた上で与えましょう。そして材料が体に合っているのか、水は飲めているのかなど、愛猫の様子を観察してあげることも重要です。