皮膚病の猫のためのキャットフード

猫が頻繁に体を掻いたり舐めたりしているなら、皮膚病にかかっている可能性があります。本記事では、皮膚病の種類と猫が皮膚病となってしまった場合の対処法、そして猫の皮膚病を改善するのに効果的なキャットフードをご紹介します。

猫の皮膚病の種類

まずは猫のかかる皮膚病の種類を解説していきます。病気そのものの種類は数えきれないほどありますが、猫の皮膚病はその原因から大きく3つに分けることができます。
猫の皮膚病は何が原因であるかによって対処法が異なるので、まずは原因を特定することが重要となります。
以降で一つ一つ解説していきますので、参考にしてください。

細菌・真菌・寄生虫による皮膚病

猫は、細菌・真菌などの菌や寄生虫といった外的要因によって皮膚病となるケースが多いです。細菌が原因ならブドウ球菌やレンサ球菌などの常在細菌のバランスの崩れで皮膚病となりやすいです。
真菌ならマラセチア、寄生虫ならノミやダニなどが猫の皮膚にとって有害なもので、皮膚病の原因になります。
このような原因による皮膚病は細菌や寄生虫を投薬により駆除することが必要となります。

アレルギーによる皮膚病

人間と同じように、猫もアレルギー反応が原因で皮膚に異常をきたすことがあります。アレルギーの原因は食べ物やハウスダスト、花粉など様々なものが候補となるでしょう。
アレルギーは生まれつきの場合もあれば、後天的に発症することも珍しくないので、現状でアレルギーが無いからといって油断できるものでもありません。
アレルギーによる皮膚病の対処は、まず症状を抑えて、アレルギーの原因を特定してそれを遠ざけるように配慮する必要があります。

内分泌系の疾患による皮膚病

脳下垂体や副腎皮質、甲状腺などホルモン分泌を担う器官を「内分泌器官」と呼びますが、これらが異常をきたすことで皮膚病になるケースもあります。
内分泌器官は内蔵なので、皮膚だけでなく胃や被毛などの他の器官や組織にも影響する可能性が少なくありません。
内分泌器官の以上は遺伝、病原菌、ストレスと様々な要因が考えられるため、病院での検査が必須です。

皮膚病にかかった猫の症状

皮膚病にかかった猫の症状は以下のようなものです。

  • 脱毛
  • 痒がる
  • 発疹
  • 赤くなる
  • かさぶた
  • 被毛の質感が変わる

皮膚が痒いと、猫は頻繁に掻いたり舐めたりしますので、それが原因で皮膚が傷つき細菌が繁殖して炎症をおこし赤くなったり、かさぶたができたりします。
また、皮膚病になると被毛の質感が油っぽくなったり黒く変色したりすることもあります。

猫が皮膚病にかかった際の対処法

愛猫が皮膚病になってしまったと思ったら、何より先に病院に連れて行って専門医の判断を仰ぎましょう。
自己判断で市販の薬を与えるような対処をするのは避けるべきです。なぜなら、皮膚病の原因によって適切な薬の種類も、対処の仕方も変わるからです。
例えば、もし皮膚病の原因が内分泌系であれば、皮膚病に対する治療だけでなく、内分泌器官への治療も必要となります。その場合は素人では対処しきれるものではなく、放っておけばさらに重篤な病気を招いてしまうかもしれません。
まずは病院で診てもらい、専門医のアドバイスをもとに、家庭でのケアをしてあげるのが最も安全な皮膚病への対処法と言えるでしょう。

皮膚病に有効なキャットフード

皮膚病の猫にとって良いキャットフードをご紹介します。以降で解説するキャットフードは皮膚病を改善するためだけでなく、皮膚病を予防するのにも有効です。
基本的に猫の皮膚病を改善・予防するためには、「猫にとって適切な栄養を摂取させる」必要があり、ひいては猫の健康そのものをケアすることに繋がります。

高タンパク・高品質なキャットフード

もとが肉食獣である猫にとって最も重要な栄養素が「タンパク質」です。このタンパク質は皮膚や被毛の組織の新陳代謝にも必要なので、皮膚病の猫にとってはさらに重要度が高いと言えるでしょう。
そして、「プレミアムキャットフード」と称されるキャットフードは、タンパク質が豊富なだけでなく使っている素材も高品質であるため、皮膚病への改善に高い効果が期待できます。

グレインフリーのキャットフード

グレインフリー(穀類不使用)のキャットフードも皮膚病の改善・予防に効果的です。前述の通り肉食獣である猫は、穀類の消化を苦手とします。
グレインフリーは猫にとって消化しやすい食べ物なので、皮膚にも良い影響を与えてくれるでしょう。加えて、キャットフードアレルギーが発症しづらいというメリットもあります。

オメガ三脂肪酸の入ったキャットフード

オメガ三脂肪酸とは、「多価不飽和脂肪酸」と呼ばれる栄養素で、血流改善やストレス緩和など様々な効能を持つとされています。
そしてオメガ三脂肪酸の効能の中には「アレルギー症状の緩和」も含まれているので、アレルギー性皮膚炎に対して、高い効果が期待できるでしょう。

まとめ

猫は皮膚病にかかりやすい動物とされています。そして、皮膚病は重大な病気の症状の一部である可能性もあり、またそうでなくても炎症による細菌の増殖などで重症化することも十分考えられます。
皮膚病はあまり深刻な病気ではないというイメージかもしれませんが、決して軽視せずに早めの治療と適切な食事による改善を心がけましょう。