キャットフードを選ぶときに最低限気をつけておきたいこと

猫を飼い始めたばかりだとキャットフード選びに迷ってしまうことも珍しくありません。本記事では、キャットフード選びにおいて重要なポイントと、確認方法を解説いたします。

キャットフード選びに重要なポイントとは?

猫のキャットフード選びにおいて、考慮すべきは以下の3点です。

  • 安全性
  • カロリー
  • 嗜好性

キャットフードのどのような点に注目すれば上記3つの項目を抑えられるのか、以降で一つ一つ解説していきますので参考にしてください。

原材料の注意点

まずは、キャットフードの袋やラベルに記載されている「原材料」の項目に注目しましょう。ここは「安全性」の考慮においてとても重要な部分なので、入念にチェックすることが大事です。

表記の並び

キャットフードなどのペットフードに関するルールを定めたペットフード安全法では、「原材料は含有量が多い順に左上から記載していくようにする」というルールがあります。
そして、キャットフードを選ぶ際には必ず「肉類」が一番左上に表記されているものを選ぶのが適切です。なぜなら、猫にとって最も重要な栄養素が「タンパク質」であり、タンパク質を多く含むのが肉類だからです。
安価なキャットフードの中には、「穀類」が一番左上に表記されているものがありますが、穀類は炭水化物がメインの食材です。そのようなキャットフードは、アレルギーや肥満の原因となりやすいので避けたほうが良いでしょう。

肉類の項目

肉類が一番左上に表記されているからといって、必ずしも安全であるとは言えません。肉類には下記のような表記パターンがあります。

  • 肉類(鶏肉ミール、豚肉ミール)

「ミール」というのは哺乳類の肉を粉状にしたものです。このミールというのが、危険を帯びている可能性があります。
ミールの定義は「血液、毛、蹄、角、皮、糞尿、胃、及び反芻胃の内容物を除いた、哺乳動物組織から得られるレンダリングされたもの」とされていますが、これはあくまでもAAFCO(米国飼料検査官協会)という機関が定めた「基準」です。
つまり法的な拘束力は無いということです。そのためミールは「なんの肉が使われているかわからない」というのが現状です。場合によっては病気や薬物によって死んだ動物の肉である4Dミートが使われている可能性もあります。

安全なキャットフード選ぶのなら、「ミール」という表記がされたものは避けた方が良いでしょう。

添加物の有無

同じく「安全性」として重要なのは添加物の有無です。安全性を最優先するなら無添加であるに越したことはないでしょう。
仮に、無添加のキャットフードはコストが高いため経済的に購入できないとしても「BHA・BHT・着色料」の3点の有無は最低限確認することが重要です。

BHA、BHTの危険性

BHAとBHTは「酸化防止剤」と呼ばれる添加物で、食べ物の鮮度を保って腐りにくくするために使われるものです。酸化防止剤そのものは必ずしも悪とは言えませんが、BHAとBHTは避けるべきと言えます。
なぜなら、両者ともに発がん性や染色体異常などを引き起こす危険があると報告されているからです。そのため、BHAとBHTは人間の食材には使われなくなりましたが、猫なら与えても問題ないと確認されているわけではありません。

着色料の危険性

着色料は食べ物の色味を調整するもので、着色料そのものが危険というよりは、「着色料を使っている理由」の方が考慮すべき要因です。
例えば、粗悪な原材料を使用していて、見た目が不自然であることを隠すために着色料が使われているなら素材そのものが危険である可能性が高いです。
そもそも猫は食べ物の香りや味を気にすることがあっても、見た目にこだわることはありません。着色料はどちらかというと飼い主へのアピールなので本来必要のない添加物と言えるでしょう。

カロリーの求め方

猫の適正摂取カロリーは以下のように計算します。

  • 猫の体重×80=一日に必要なカロリー

上記の計算で出した数値を1日の食事の回数分で割れば、1回の食事で必要なキャットフードの量も求められるでしょう。
そして、注意が必要なのは同じ量でもキャットフードの種類によってカロリーが違うという点です。ラベルに記載されたカロリーの項目をよく読んでおきましょう。

キャットフードの選びにおいて「カロリー」がなぜ重要なのかというと、カロリーの摂りすぎで肥満となれば、血圧の上昇や体重増加による骨折など、健康面に悪い影響があるからです。

嗜好性の良い食材かどうか

嗜好性というのは端的にいってしまえば「猫が美味しく食べられるかどうか」ということです。どのようなキャットフードが嗜好性が良いかは、猫によって違います。
そのため、猫の嗜好性においては試行錯誤するしかありません。食材一つとっても肉派なのか魚派なのか、野菜は好きか嫌いかなど様々な観点があります。
飼い始めたばかりの猫なら、まずは数種類のキャットフードを用意して、食べている様子を観察しながら猫の好みを見つけましょう。手間はかかりますが、きちんと食べてくれないと栄養不足になる可能性がありますので、根気よく付き合うことが大事です。

まとめ

食の質は猫の健康に直接関わりますので、キャットフード選びにおいては「安全性・カロリー・嗜好性」どれもが重要な項目と言えます。
キャットフードの購入前にラベルをきちんと確認して、できれば数種類を購入してどれが適切なキャットフードなのかを比較するとなお良いです。