猫がキャットフードを食べない時には

猫がキャットフードを食べない、あるいは食べなくなったとなれば、飼い主からすればとても心配なことでしょう。本記事では猫がキャットフードを食べない場合の対処法を原因ごとに解説していきます。

「病気」でキャットフードを食べないときの対処法

もしも急に猫の食欲が落ちたなら病気の可能性があるので、とにかく一度動物病院に連れて行ってあげましょう。
夏バテ、虫歯、アレルギーや腸炎など、猫の食欲を減退させる病気はたくさんあり、軽度のものから深刻なものまで考えられます。
そのため、素人判断は非常に危険です。専門医に診てもらい、後の対処法もアドバイスしてもらった上で自宅でケアしてあげるようにしましょう。

「嗜好性」でキャットフードを食べないときの対処法

病気でないとわかったら、次は「嗜好性」つまりは好き嫌いでキャットフードを食べない可能性を疑いましょう。猫にも食の好みがあり、嫌いなものあるいは飽きてしまったものは食べなくなることもあります。
その場合は以下の方法を試してみましょう。

キャットフードの食材を変える

いつも与えているキャットフードの材料が魚なら肉に、肉なら魚に変えてみましょう。それ以外にも、豚肉や牛肉、鳥肉やラム肉などの肉の種類を変えてみるのも効果があるかもしれません。
肉や魚は猫にとって最も重要な栄養素である「タンパク質」が多く含まれるので、なるべくたくさん摂って貰うためにも、好物がなんの肉なのか把握しておくことが重要です。

ウェットキャットフードを与える

水分量が多く、食材の原型を保っているウェットキャットフードは、猫の嗜好性が高いキャットフードとされています。
猫の主食として与えられていることが多いドライキャットフードの、カリカリとした食感を嫌う猫は珍しくありません。
ウェットキャットフードには以下のような種類があります。

  • フレークタイプ(ツナ缶のような形状)
  • パテタイプ(ムースのような形状)
  • スープ、シチュータイプ

上記のように、ウェットキャットフードは形状によって種類が分かれます。どれを好むかは猫の好み次第なので、色々試してみるのが良いでしょう。

注意点としては、ウェットキャットフードは栄養価が低いので主食でなく間食向きであるという点です。しかし、ウェットキャットフードの方が愛猫の食い付きが良くて、主食としたいこともあるでしょう。
その場合は、ラベルに「総合栄養食」と記載されているものを選ぶようにすると、ウェットキャットフードでも十分な栄養が賄えます。

プレミアムキャットフードを与える

プレミアムキャットフードとは、明確な定義はありませんが「高品質な食材を使った高タンパク質キャットフード」です。
猫は餌の匂いや鮮度を意外と気にする動物で、質の悪い食材を口にしない「美食家」も多いです。美食猫の場合は、普段食べているキャットフードの質が気に入らない可能性がありますので、プレミアムキャットフードが効果を発揮するでしょう。

「食が細い」からキャットフードを食べないときの対処法

生まれつき少食な猫もいます。しかし、だからと言って栄養が必要ないというわけではありませんので、飼い主が工夫してあげることが重要です。
食が細い猫の場合は、食べやすいように工夫してあげるか、少量でも栄養が摂れるようにしてあげるのが効果的で、以下のような方法を試しましょう。

食事の回数を分ける

食が細いというのは、「1回に食べられる量が少ないだけ」というケースである可能性があります。その場合は、1日のトータルでは十分な量を食べてくれるかもしれません。
まずは1回の食事を減らして、その分回数を増やします。どれくらいの量が良いのかは、様子を見ながら徐々に調整するようにしましょう。
もし残してしまっても放置せずにすぐに下げて、次の食事までお皿を空にするようにすると、食事のリズムが整うので効果的です。

「高カロリーキャットフード」を与える

回数を分けても効果が見られないなら、本当にたくさん食べられないということなので、「高カロリーキャットフード」がお勧めです。
高カロリーキャットフードは、少ない量でも十分なカロリーと栄養が摂れるように高タンパク質に作られています。やや割高ですが、放っておくと栄養失調になってしまうので、早めに対処するようにしましょう。

運動させる

人間もそうですが、猫も体を動かさないとお腹は空きません。運動不足で食欲が湧かないということも十分考えられます。
もちろん無理やり運動させることはできません。まずは気に入りそうなおもちゃで遊んであげて、多少の予算をかけてもよいなら、キャットタワーやルームランナーなどを置いてあげると効果があるかもしれません。
そもそも運動が嫌いな猫には効果はありませんが、ただ単に環境に飽きて動く気がなくなっているだけかもしれませんので、試してみる価値はあります。

まとめ

食は猫にとってもとても大事なことです。キャットフードを食べずに十分な栄養が摂れないと、栄養失調で筋肉や骨が弱くなって怪我をしやすくなったり、免疫力が低下して病気に罹りやすくなったりします。
猫がキャットフードを食べない、あるいは食べなくなったら、元気だったとしても楽観視せずに早めに対処してあげるようにしましょう。