思わず手に取ってしまうほど破格の値段で提供されている「激安キャットフード」、しかし安さには相応の理由があるものです。本記事では、激安キャットフードの危険性を解説いたします。
激安キャットフードに含まれる素材の危険性
激安キャットフードは「素材」に危険があります。なぜ破格の値段でキャットフードを提供できるのかというと、それは安く仕入れた食材を使用しているからです。
そして安く仕入れた食材には、猫の健康を害する様々な要素があります。以降で、激安キャットフードの食材に含まれる危険性を一つ一つ解説いたしますので、参考にしてください。
粗悪な肉類
激安キャットフードに含まれる「肉類」は非常に危険です。激安キャットフードの素材表記ラベルには、以下のように記されているものが多いです。
- 肉類（ポークミール、チキンミール、ビーフミール）
この「ミール」というのは肉を粉状にしたもので、AAFCOの定義では「血液、毛、蹄、角、皮、糞尿、胃、及び第一胃の内容物を除いた、哺乳動物組織から得られるレンダリングされたもの」とされています。
しかし、それ以外に明確な定義はなく、裏を返せば「哺乳類の肉ならなんでも良い」という解釈もできます。
そのため、激安キャットフードには4Dミートと呼ばれる粗悪な素材を使用している可能性あります。
４Dは「DEAD（死）」「DISEASED（病気）」「DYING（死にかけ）」「DISABLED（障害）」のそれぞれの頭文字をとったものです。つまり4Dミートとは、病気や障害で死にかけていた動物や、薬物や毒ガスによって安楽死させた動物の肉ということです
大量の穀類
激安キャットフードには、穀類が大量に含まれている傾向があります。キャットフードの素材表記ラベルには、素材を「多く含まれている順に左上から表記していく」というルールが法律で義務付けられています。
そして、激安キャットフードの表記ラベルには「穀類」がトップにくるものがあります。それはつまり、使われている素材の中で穀類が最も多いということです。
穀類は、素材の良し悪し以前に肉食動物である猫の食生活に見合わない食材です。そのため、良質なキャットフードの中には穀類が一切使われていないものもあります。
猫にとって最も重要な栄養素は「タンパク質」なので、キャットフードは肉や魚が最も多く含まれているのが適切です。
添加物
激安キャットフードには添加物が多く使用されている可能性が高いです。添加物というのは着色料や香料、保存料のことを指し、食材の見た目や味を整えたり長期保存を可能にしたりするものです。
良質な素材を使ったキャットフードであれば、少なくとも見た目や味に手を加える必要はありません。そのため、添加物が多量に使われているキャットフードは、使われている素材が粗悪なものである可能性が高いと言えます。
また、激安キャットフードに使用されていることが多いBHAやBHTという保存料には、「発がん性」があるされています。つまり、添加物そのものにも危険があるということです。
激安キャットフードには猫にどんな害があるのか？
激安キャットフードに使われている素材は、とても健康に良いとは言えないものです。そして激安キャットフードを猫に与え続けていると、以下のような事態を招く危険性があります。
栄養不足
激安キャットフードは穀類でカサ増ししているものが多く、肉類も十分な栄養が摂れるものではありません。
そのようなキャットフードでは、仮にカロリーや量が適切であったとしても、十分な栄養を摂取できません。加えて、穀類の取りすぎは肥満にも繋がりやすく、血圧の上昇や、体重増加によって骨折しやすくなることもあります。
生後1歳までの仔猫の期間に激安キャットフードを与えて栄養が不足すると、骨や内臓が十分に発達せず、虚弱体質となってしまうかもしれません。
病気
激安キャットフードには深刻な病気を招く様々な要因があります。例えば、キャットフードアレルギーは猫が苦手とする「穀類」が原因であることが多いのですが、激安キャットフードには大量の穀類が使用されているものがあります。
さらに、添加物やミールや4Dミートには有害な物質が含まれている可能性もあり、それによる胃や消化器官の病気、場合によっては癌となってしまうかもしれません。
加えて、激安キャットフードによる栄養不足が原因で免疫力が低下し、ウイルスや細菌に対して無防備な体となってしまう可能性も十分に考えられます。
まとめ
激安キャットフードは、そのリーズナブルさからつい手に取ってしまうかもしれません。しかし、安さにはそれなりの理由があります。
その理由は穀類の大量使用、粗悪な肉類、様々な添加物などが考えられ、決して健康に良いものではありません。愛猫の健康を第一に考えるなら、多少コストがかかっても安全なキャットフードを選ぶべきでしょう。